友敵理論

062月に発売したカゴメの「植物性乳酸菌ラブレ」は、人間の体内でも長時間生き続ける植物性乳酸菌ラブレ菌から作られた。

高い整腸作用や免疫力の向上が期待できる。植物性乳酸菌は、動物性乳酸菌よりも酸やアルカリに強く、より過酷な環境で生息できる。

プロバイオティクス効果(腸内細菌のバランスを改善し、身体の防御機能を高めること)を得るには、乳酸菌が生きて腸まで届くことが必須条件である。日本人は、漬物など植物性の発酵食品を好んで食べており、元来植物性乳酸菌は日本人に馴染んだものである。

「ラブレ」は、あえて特定保健用食品とせず、積極的なサンプル配布で試飲を促進し、上記のような多様な健康効果を、口コミやホームページ上の「植物性乳酸菌大学」などで広げてきた。

また、ホームページやTVCM,パッケージで「腸で生きぬく力が強い」「カロリー20%カット」など、植物性乳酸菌の特徴を分かりやすく伝達する努力を見せている。

「植物性vs動物性」という乳酸菌原料の違いを浮き彫りにして、従来大きなシェアを占めていた動物性乳酸菌との差別化を明確にしたところが、後発でも競争ができた要因とも考えられる。

あえて敵を明確にする方法はシュミットが発見し政治などでも良く使われている友敵理論である。