実勢価格

実際に売買される際の価格のこと。

小売店における価格設定方法は従来、メーカー主導の「メーカー希望小売価格」であったが、現在ではメーカーが希望額を提示しない「オープン価格」が主流である。

オープン価格が主流となった背景には、需要が飽和状態になったことで、供給側よりも需要(=消費者)側が強くなったことが挙げられる。消費者の立場が強くなり、価格に対する眼もシビアになったことで、実勢価格とメーカー希望小売価格の格差が拡がり、二重価格になる恐れが出てきた。

そこで、メーカー側は実勢価格に対応できるようオープン価格へと移行したのである。実勢価格とは「消費者希望小売価格」であると言えよう。近年、実勢価格が重視されるのはこのためである。

こういった背景があることをしっかり念頭においておくと値段を下げなくても売れる施策というのは、とても貴重な存在とされるのも納得が出来る。