一般的にくちコミは自然発生的に起こるというイメージがあるが、販売者が意図してくちコミを計画し、コントロールすることもしっかりとした戦略のもとには成り立つ。
サッポロビールの主力発泡酒「北海道生搾り」は発売2年目のキャンペーンテーマを「生搾りを友達にすすめよう」に設定した。
まず、テレビCMで、ミュージシャンやタレントが商品のよさを次々と友達に紹介していくリレー方式をとり、20本のシリーズを展開した。さらに、自分自身の感想とすすめる友達の名前を書いたメッセージカードを事務局に送ると、事務局から「友達にすすめようセット」と「友達にすすめようカード」が送られてくるというキャンペーンを行った。
カードの返信率は約80%と高く、結果6万5000人を超す友達の輪ができあがったという。
この事例が成功した最大の理由は商品満足度が非常に高いコアユーザーに、
第3者的な立場からメッセージを発信させる機会を創出したことにあるだろう。