ランチェスターが発見したランチェスターの法則は第2次世界大戦中、アメリカの数学者
クープマンらによって応用され、対日戦に大きな成果を出した。戦後、それが経営戦略に応用されていく。
1位の企業は2位以下の企業に比べて圧倒的に有利である。アシックスの前身オニツカタイガーは、すべてのスポーツ用品を手がけるのではなく、バスケットシューズに限定し、そこで40%以上のシェアを確保するまで他の商品には手を出さなかった。
「弱者は局地戦で一騎打ちの戦いをしろ」というセオリーに基づいて結果を出したのである。
やみくもに戦いを挑むのは無謀である。攻撃する対象は、自社より下位の企業に定め、そして攻撃目標を設定したならそれに集中することが重要。どんなに小さな市場であってもナンバーワンの地位を確保するまでは全エネルギーを攻撃対象に向けるべきであるというセオリーを実践した好事例である。